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3つの『長いお別れ』


村上春樹の『ロング・グッドバイ』を読み終えた。
非の打ち所のない実に素晴らしい作品だと思った。

これは、レイモンド・チャンドラーの『THE LONG GOODBYE』を訳したものだ。
私は、今までに清水俊二訳の『長いお別れ』を何度となく読んだ。

清水俊二氏が訳した『長いお別れ』も当然、素晴らしいものだが、
村上春樹が訳した『THE LONG GOODBYE』はそれを凌駕する名作だと思う。

原作者のチャンドラーのよさを、訳者がさらに潤いを醸し出させた作品だと思う。
だから、チャンドラーの作品であってチャンドラーの作品ではないという感じだ。

言葉も文章も時代と共に変わるものだと私は思う。
変に頭が固くて古い人間は、それを嫌っているが、

『枕草子』や『日本書紀』を原書のまま読める奴は、そうはいない。
『源氏物語』も瀬戸内寂聴の訳によって、瑞々しく若返ったと思う。

言葉に礼節を欠くことと、時代に沿った言葉を使うこととは、なんら関係はない。
旧仮名遣いの読み難い名作を、現代作家が訳すことに感謝をしたいと私は思った。

時間が掛かってもよいので、チャンドラーの原書と2冊とを読み比べたいとも思った。

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コメント

実家の本棚にずっと置いてあって、もっと若いときに読まなかったことを後悔しています。

本屋さんで手にしたとき、その装丁や厚さの印象がいい意味で違っていました。
彼独特の形容詞や言葉遣いがとても好きで、あえて「心地好い」と書くのも、彼の影響です。

『ロング・グッドバイ』について語ろうじゃないか。
静かなヴィクターに行って、飲まないか。暇があるならだが。

「The Long Goodbye」は清水さんのモノしか知りませんでした。村上春樹さんがこれを翻訳するなんてビックリです。すぐ、探してみます。

でも、杉山さんもよく目を通しているのですね。どうも、有り難うございました。

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